國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

松江哲明

昨日は『カレーライスの女たち』終わって、16時半にはアテネ・フランセ出たんだけど、なにせ疲れてたのと、御目当て見ちゃったんで、できれば全部見て、トークショーとかも一通り押えたかったんけど、根性なかった、で、最後に観たのが『カレーライス〜』で、新宿へ出て、ほんとはうどんが食いたいような気もしたけれど、ここはお約束、と、ココイチ入ってカレー食った。
で、感想あれこれっていうよりも『カレーライス〜』に出て来た女の子3人が3人共かわいくて、そんな彼女らにカレーライスこさえてもらって、食べて、お泊り、そんな成り行きがすっかり羨ましく、そして切なくなってしまい、ああいいなあ、おれもいい加減、彼女とか欲しいなあ、3人目の3年来の彼女だという女の子、かわいかったなあ、いいなあ、あんな彼女がいて、おしゃれで垢抜けててさあ、かわいくてさあ、「マツ!」とか呼ばれてんの、いいなあ、無印のグリーンカレーとかを実に上手に作っててさあ、あんな彼女のいる20代とかおれも送ってみたかったなあ、ああ、せつねえなあ、いまはひとりだなあ、そういえば『アイデンティティ』に出て来た2人目の女の子、中国から来てる頭のいい女の子、仕草や雰囲気が実にかわいらしくエロく、顔はちょっとフケ顔なんだけれども、AV的に魅力のある娘で、それには共演の男優、花岡じった君(なんかおれと年が近いので、クンづけの方がしっくり来る)、バクシーシ山下の昔の作品で朝鮮半島が海の向こうに見えるところに行くってやつがあって、それで彼をおれは憶えてて、タイトルは忘れたけど、その作品、実は花岡じったが出て来る話じゃなくて、もうひとつの方、一人アパート暮らしのエロビデオ大好きのおじさんの北海道にある実家、それがまた、殆ど廃屋のようなつくりで、そこを訪ねるって企画のやつがあって、あれは何本か観たバクシーシ山下作品の中で、おれにとっては一番の傑作、なんともわびしく、切なく、人生って、生活って、なんかあんな感じだよなあ、おれはもっとマシな生活、人生ではあるんだけど、でもどこかああいう人には感じるものがあって、バクシーシ山下、他にもAV志望の女の子の一人住まいを訪ねたり、なんかそういう場合に見える、それぞれの人生、生活の中途半端具合、実感、わびしさ、でも同時にふつう、なんでもなくもあって、そういうのんがなんともいえず、で、なんだったっけ?そうだ、中国人の女の子、話は『アイデンティティ』に戻る、その杏奈ちゃんがイッちゃった後に見せる、どこか晴れやかな、スッキリしたような、表情がツヤツヤしてて、それでいてふしぎと悩ましく、そしてなにより可愛らしい笑顔、そう、女の子ってああいう時、ああいう顔するよなあ、かわいいよなあと思い、そんな表情、しばらく見る機会もないままに時間が経っちゃったなあ、そう思ったら、なんか切なくなっちゃってさ、彼女欲しいなあ、と映画の感想よりなにより、上映終了以前からそういう思いに囚われてカレー食ったり、電車に乗ったり、そして帰宅、昨日は寝ついたのでした。
(感想、まだ少しつづく予定。これだけじゃいくらなんでもな。切なくなっちゃった、彼女欲しい、ってそんな感想もありかとは思うが。ま、も少しはなんとか。)