國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

シン・シティ

Embrya

Embrya


映画の日なのでなんか観てやろうと思い、でもそんな積極的に観たいのも特になくて
とりあえず「セブンソード」か「シン・シティ」のどっちかと考えていて、
でも本日は疲れているし、「セブンソード」は3時間もあって、大変そうかもと踏み、
結局「シン・シティ」にしました。
「特別監督:クエンティン・タランティーノ」ってどういう意味なのかふしぎでしたが
でもきっと公式サイトとか見たりすればわかるのかも。
でも一体なにしてるのかなあ。部分的に監督してるって意味?
最近映画観るとこの「シン・シティ」の予告編をやっていて、なんかわかったような
わかんないような感じで、でもデヴォン青木が出てることだけはわかってたくらい、
予備知識ほぼゼロで観始めたので始めのうちはどう取り付いていいんだか、
よくわかんなかった。
だってすごい人工的な画面(えづら)なんだもの。かてて加えてやたら気取ったセリフ。
元がアメコミなのは辛うじてわかるとして、どう入っていいんだか、もうひとつわかんなかった。
感情移入の仕方、っていうかさ。
で、結果は、良。ぜんぜんよかった。
そのうち映画のペースと世界に馴れて来て、その重い音と画面に気持ちよくなって来た。
暴力に次ぐ暴力で、こういうの弱い人にはちょっとキツイかも知れん。
(実際、上映後、こいつはちょっとキビしかった、みたいなことを云う声も聞こえた。)
デヴォン青木もよかったが、あとはジェシカ・アルバロザリオ・ドーソン
好みの女優さんが出てたんで、そういう点でも楽しめました。
娼婦の姐さん方がビルの上にいっぱい並んで邪魔者連中、マシンガンで銃弾アメあられ、
ってのが制作者の意図通りなんともオシャレでカッコよかった。
ロバート・パーマーの「Addicted to Love」のPVを想起したりしてた。
(でも大きい声じゃ云えないが、あちこちCMみたいな画面だなあ、とかもちょっと思った。
なんつうか画がきれい過ぎて、だと思う。輪郭が滑らか、っちゅうか。)
手榴弾で人が吹っ飛ぶのもよかったしなあ。
ああそうだ、ミッキー・ロークがボスが誰かを吐かせるために、
相手の襟首を後ろから掴んだまま車のドアからそいつを突き出して、
高速で地面を引き摺るってのもよかったなあ。
ああいうのアニメだとあるけど、こうして実写に近い感じで再現するとなんとも迫力。
あと、とにかく色がキレイだったよ。例えば赤がスゴイ映えてたりして。
車が道路から一瞬ポーンと跳ね上がって、そのまま走って行く、っていう
アニメじゃよくあるシーンが再現されていて、そいつは見るたび好きだった。
役者さん、みんなよかったなあ。
ミッキー・ローク、すげえよかった。滅茶苦茶強いし。たくましい。
もう「猫パンチ」とは呼ばせない。そんな気迫。