國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

KOIZUMI IN THE HOUSE

これ出た当時からなんだかその、気取ってオシャレな感じでやってみました、
みたいなのが引っ掛かって、反撥するような気持ちがあったんだけど、
でもそれが故に今に到るも実は気になりつづけていた。
一度は聞いとかないと気持ちわるい、みたいな。
それに89年ぐらいだとおれはまだハウスだのなんだの、ディスコ〜クラブミュージックと
いったものに対しての偏見があったりもしたし、尚更。
それにKYON2いじりみたいのはやっぱ馴染めない。
川勝的なKYON2とか緒川たまきが好き、みたいのってさあ。やっぱ。
本人はふつうにちゃんと好きで、ある意味真摯なんだとは思うけど、
どうしてそう、選択肢がいかにも、みたいのばっかかなあ、とかってのあるでしょ?
そういった人たちに悪意は持たないんだけど、でもふしぎなくらいに趣味がわかりやすい。
まあそんなこんなはともかく、いまこれ聞けばそれなりにたのしめるんじゃないかとは思う。
いまはまあ、何聞いてもたのしめるみたいなとこもあるしな。
そんでなんの話をしたかったかっていうと、「1989年」について、だ。
「1979年」てそんなにドラマチックな感じもないんだけど、
でも「1969年」と「1989年」てのはなんだか時代の変り目、節の年、って感じが濃厚。
(そういえば「1999年」てどうだったっけ?忘れた。)
80年代は89年に絶頂を迎えて、その後余波があって、でも時代は確実に変化していて、
90年代は93年ぐらいに始まる。バブル終焉。
それは60年代が63年から始まるのに似ている。ビートルズ
(もちろん以上は大した意味のある話じゃない。数字で遊びたい、ってだけ。)
(じゃあ50年代は?とかな。58年にしとく。節目の年。売春防止法により赤線廃止。東京タワー。)
(そういえば最近、昔の邦画とか観ると、この映画が作られた頃って売防法施行から
まだ○年しか経ってないんだよなあ、みたいなことをよく思う。
おれが生まれたのは昭和38年で、そのほんの5年前までは赤線があったんだよなあ、みたいな。)
(・・・つまり全部こじつけだ。でもなんかそれらしけりゃいいのだ。こんなもん。
だってたのしいじゃん。おれは好きさ。)


坪内祐三は1958年生まれ)