國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

本谷有希子

生きてるだけで、愛

生きてるだけで、愛


真夜中のギター
トップランナー」見たが、やばい、すっごいタイプのような気がしてきた。
一時の気の迷いかも知れん。しかし。
いま己のうちに溢れてる思いが彼女を通じて出来(しゅったい)しただけかも知れんが、
そんな小理屈はこの際、よい。
なんか生々しかった。顔が。
それは(たぶん)整形していないせいで、左右の目がアンバランスだったり、
歯列矯正してなかったり、けど一方芸能人オーラもあるので、画面から沈むこともなく、
昨今のカメラの解像度もよいのだろう、顔が、
皮膚の質感やその動きまでもが、なんやら生々しく見えた。
というか、おれが生々しく感じていた。勝手に。
整形すると顔が整いすぎて味気なくなる。
芸能人、仕方ないが、歯もあんまりきれいに並んでない方がおれはいいよ。
そのほうがよほどそそる。
「めんどくさいの嫌でごめんな」
このセリフが彼女自身、すっごく気に入ってるとのことだが、
そう、めんどくせーんだよな、男も女もさ、どのみち。
サバサバしてるヤツなんか生まれてこの方見たことないよ。
そんでもってそのめんどくさい男と女がいっしょにいたならば、
めんどくさいのが更に掛け合わされるんだから、ますますめんどくさいんだよ。
それがまー生きてるってことだ。
あああ。めんどくせーことしてー。