國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

姫野カオルコ

ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)


最近『ツ、イ、ラ、ク』読んでてさー。
もぉたまんないよ。
読了後には感想書きたいつもりもあるんだけど、
でもたぶん意気込みすぎて、結局書けないっぽい。。。
なんかさ、気になるとこ、片っ端から引用して、あれしたいんだけど、
でもきっとその手間を考えてしまい、実行する前に頓挫だ。
じゃ、だめじゃん。
ほんと、でもこれ読むと『ああ正妻』が以下に「性」を回避しているかが如実にわかる。
『ああ正妻』だと女が男に惹かれる理由はもっぱらに経済なんだもんね。
女は浮気しないしさ。『ああ正妻』は、それに。
人は恋に落ちたとき、相手のどんなに小さなさびしさも見逃せなくなるのである。
恋する相手はさびしそうに見えるのである。
笑っていても暗殺者のように孤独な表情をそこに見出すために。

(『ツ、イ、ラ、ク』第六章「下校」P.354〜355)
セツナすぎる。
いま書き写しながら、おれは泣いていたよ。
欲しい。欲しい。欲しい。
欲しいものだけが欲しい。
恋はさびしい。
乞食のくせに選り好みだなんて生意気だけど、
でも。
欲しい。欲しい。欲しい。
欲しいものだけが欲しい。