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落語娘

落語娘 [DVD]

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こっちはまた中原俊だ。80年代ロマンポルノつながり。奇しくも。狙ったわけじゃない。
これはねー、よかったなー。なんつうか気持ちよく出来てるの。オーソドックスがちゃんとオーソドックスに。撮り方がすべてちゃんと基本を押えてるっちゅうか。話の流れも、もちろん、そう。ミムラがまたイーんだ。彼女はイーよねー。なんだろ、べつにタイプとかって話じゃなくて、役者として彼女が出てくるとホッとするんだよね。「プライド」の渡辺大くんとおんなしに。安心する。気持ちよく見れるの。彼女は「サイドカーに犬」でもよくて、大きな役じゃぜんぜんなかったけど、彼女が出てくるだけでとてもよかった。
サイドカーに犬 [DVD]

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ミムラ、「落語娘」だと役柄としてはちょいと声の高いのが気にはなったけど、でもそんななー、細かいこと。いい役だよ。あと津川雅彦。いつからか、ある種クセのあるワンパターンでわざとらしいとも云える演技の人だけれど、話さえよければ、そういうのも気にはならない。ハマる。おれはそれで津川雅彦、もっとずっと若いころ、時は70年代の色ワルな役を演っているのを見ては来ていて、そっから脱却するに至るのこともインタヴューなどで読んだりもしたけれど、かつて、ジジイんなって、それからがこれまたたのしくてしょうがない、そんな風に勝手に思えてはいる。二枚目ってのはきっとどこかで行き詰まり、本人にとっちゃ厄介なのかも知れないなどと聞いた風な口を聞いてはみて、二枚目から転じて成功した人っていえば田村正和阿部寛がおれには思い浮かぶね。田村正和、兄貴なんかに比べれば二枚目で大根、みたくなイメージじゃなかったかとは思うけれども、「パパはニュースキャスター」やらなんやらかんやら、もちろん古畑任三郎、そうしているうち、ヴァラエティこそ出ないけど、いつしかCMもこなす人気タレント。人の行先はわからない。
閑話休題。
「落語娘」、女を色っぽく、エロく撮るに長けた中原俊、話の内容もあり、そのへん今回は抑えてあって、ミムラがヘンに色気を出さないようにはなっている。だからどうだと言われても困るが、まーそう見えた。中原俊て、性をテーマに抱え持った人で、「歯科医」なんかそのへんわかりやすく強烈、これで遠藤憲一を知り、おれは彼のファンに、「歯科医」、これは相当にエロい、そして名作、オススメ、で、べつにセックスそのものを描かない作品であってもさりげなく女性が艶めかしく映っていたりするのだが、だからおれにはそういうエロく女性を撮る撮れる人という認識なので、「落語娘」が割りにそうじゃないとなると逆にそのへん意識して観ていたのでした。ああエロくないなあ、と。抑え気味にしてんだろうなあって。ここでミムラを色っぽく撮っちゃうと落語に命賭けてるけなげな娘ってのがうまくバランス取れなくなっちゃうからね。でももちろん彼女はスッキリとキレイなのです。凛としてる。ジャージ姿もいかにも修行中のそれで、けれどやはり着こなしなんかキマってもいて、最後は着物で際立つし、そういうのがちゃんとしてるといいよな。やっぱし。オーソドックスは細かい手筈が整って初めて成り立つ、なんてわかった風な口、聞いてもいいじゃない。ぼくのたのしみ、浮世から解放されたしばしの時間。いまは夜。すずしい。
歯科医 [DVD]

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