國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

Somewhere

ひさしぶりに映画観た。
朝、コインランドリーで洗濯物乾かすとそのまま地元のシネコンへ。
ソフィア・コッポラの「Somewhere」。
客は殆どいなかったな。朝イチの回だってのもあるだろうけど、地方のシネコンなら、まーこんなもんだろ。おれとしては近くで観れて助かるけど。
2010年版「甘い生活」。カジュアルでミニマルなそれ。(カタカナ語、2つも続けて遣っちゃったよ!)
違うのはいまは身なりがカジュアルだってこと。というか、「甘い生活」の頃には「カジュアル」が存在しない。
そしていまはブルジョワもプチブルも年収300万円の貧乏人も、その喪失感においてはジーンズにTシャツみたくにカッコがおなしように、おなしだということ。

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スティーブン・ドーフは出てくる度、大概酒瓶がそばにある。でも酒に溺れてるわけでもない。でもいつも飲んでもいる。
Somewhere、最後、クレジットが流れるところでブライアン・フェリーの歌う「煙が目にしみる」で、これは好きな曲なのでよかった。

ソフィア・コッポラは「ヴァージン・スーサイズ」や「マリー・アントワネット」みたくないかにも「お話」があるもんのときの方がいーよなー。「Somewhere」は「ロスト・イン・トランスレーション」タイプで「ロスト〜」よりかよかった、というか上手くなってはいるけど、でも雰囲気モンどまりな気配が。
でもなんか好きかも。今回は。割と。「ロスト〜」んときはまーどーでもいーかなーって感じがあったけど、今回の方がどこか。観た後少し気になる感じがある。どこか。