國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

小津安二郎

珈琲時光」で辿っていったら関連して小津安二郎の名前も当然出て来て、その中に2、3、
今回の生誕100年記念を機に小津作品を初めて観た、というようなことを書いている人がいて、
なんか新鮮だった。そうだよな、19、20歳だったならそういうことも充分にありうるわけだよなあ。
若くてある程度以上映画に興味があって、特集上映とかがキッカケで初めて接するってのはべつに
小津安二郎に限らず、ふつうにあるわけで、おれみたいなロートルはTVでやってるのをいつか観たり、
そうじゃなくても大学生の頃には名画座で、特に銀座の並木座じゃ、定番中の定番、どちらかといえば
昼間暇な時間の暇潰し、みたいな感じで「お早よう」やら「彼岸花」をいつの間にやら観ていたのが
もう既に20年は前、となると、今回初めて小津作品を観るって人がいるというあたりまえのことが
(第一自分だって大学生になってから初めて観たようなもんなわけだし)なんだか不思議というか、
新鮮に響く。なんつうかフレッシュ!フレッシュ!フレッシュ!