國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

藤澤恵麻

彼女主演で昭和33年、銀座を舞台にした映画を企画したい。
イメージとしては小林旭の『東京の暴れん坊』だ。お話ってんじゃなく、全体的などこか
幸福な雰囲気、質感。それを念頭に置いた感じで。
東京の暴れん坊 [DVD]
(あぉ。DVD、出てんだ。あらいつの間に。これは欲しいなあ。買う?かも。)
(『東京の暴れん坊』はガーリーを自認する人だったら、必見!)
なぜ昭和33年かといえば東京タワー開設の年だから。同年末に完成したという話なので、
ならば尚更によろしい。建設途中のタワーなども絵になる。舞台はもちろん銀座だが、
当時ならば高いビルも少ないし、銀座あたりからならば結構見えるだろう。
どっかのビルの屋上から見えるのもいいしさ。そうして出来ればクリスマスイヴに
クライマックスを持って来たいところ。(雪は当然降る。)
高度経済成長がいよいよ本格的に始まる少し前。建設途上の東京タワー。
そして映画の中では常に快晴。
銀座の街中を恵麻ちゃんが自転車で駆け抜けるのだ。
ともだちの市川実日子も時にいっしょに。
(自転車に乗った恵麻ちゃんは実はなんのことはない『小さな兵隊』(asin:B00005ELJF)で
ブラウス着て自転車乗ってるアンナ・カリーナをイメージしてるってだけ。種明かし。)
あとは恵麻ちゃんの相手役なんだが、最近流行りの若手男子といって、あれこれ知ってるわけ
でもないので、もうひとつ思い浮かばないのが現在の難。元々キャスティング遊びが下手
ってのもあるが。ともかくも相手役の男の子は出来ればかつて、それこそは
『東京の暴れん坊』の頃の小林旭みたいな魅力(どう説明していいのかわからない。
語彙不足を悔いる。)があるやつがいいんだが、そいつはいかにもむずかしい。
ま、そう考えすぎることもない。いい子ならばきっとハマる。
少しミュージカルっぽさも欲しいかなぁ。
(いや、むしろ作る側としてはその気持ちのまま、実際にはそういうシーンはなしに
するって手も。抑えて滲み出る良さってのもあるしな。)
出演者が歌っちゃってもいいような気もするし、BGMに合わせて時折合いの手のように
セリフの入る、なんてシーンもいいかも知れないし。
(これには『東京の暴れん坊』の冒頭の小林旭の歌に合わせてのタイトルバック、
そこでのちょっとしたミュージカルなシーン、これが実に素晴らしい、
そのハッピィな雰囲気が頭にある。)
時間は90分。せいぜいそれプラス3分とか5分で。
2時間近く、あるいはそれ以上の長さにはしたくない。
話はもちろんラヴコメ!
シネマスコープ!