國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

日記

幽霊なんか信じない。生活のないものは信じない。
日常を遠ざけるものはなにも認めることは出来ない。
観念は実現することも解決することも出来ない。
観念には輪郭もねえからな。そもそも。
触れもしないものをどうにかするのは無理。
ある日突然そんな気になることがある程度。
幸せは生理現象なので僅かな時間しかもたない。
人間同士は時あればすぐに仲違いをする。それはどんなによそ者と目されるものを追い出し、
「純粋」な状況になろうとだ。誰も仲良くない。それが前提だ。
なら、そっから出発すりゃいいのに、大概そうしない。「仲間」を信じてる。
それが間違い。人間はひとりひとりみんなバラバラ。当然肉体はひとりにつきひとつ。
肉体を同じくしない限り、他人を憎む契機はいつでもある。感じるものが違うからだ。
けど、ひとりだとさみしいし、怖いから他人を求める。
それもいま、目の前にいる人ではなくて。