米倉涼子
『悪女の一生
〜芝居と結婚した女優・杉村春子の生涯〜』、
ようやっと見た。
杉村春子が40歳の時に結婚した15歳年下(その時点で25歳)の相手の役を
成宮(寛貴)くんがやってたんだけど、時代もあり、いまどきの若者風体じゃない彼、
新鮮だったし、よかった。
シャツにネクタイ、みたいな。髪型も今風じゃなく、それが却ってよかったし。
板尾創路、やっぱいいなあ。どこに出て来てもいい。
顔も声も姿もぜんぶよくて、「ジョゼ」の時でもそうだったけど、
板尾が出て来るとどこか安心する。
ソニン演ずる太地喜和子はベビーフェイスでいい子なルックスの彼女には
ちょいと合ってはいなかったが、とりあえずソニンなのでよし。
ギバちゃんはなんに出ても常にオーヴァーアクションというか小芝居というか。まあそれが持ち味。
陣内孝則と並んでおります。おれの脳内では。
同じ米倉涼子と出てた「黒革の手帖」ではそのくさい芝居が功を奏していてよかったんだけど。
住まいや病室のレトロな作りが結構感じ出ててよかったと思う。机や棚とか。
画面の色調も全体にレトロな風に仕立ててあったかに思う。
そんで米倉涼子。
杉村春子53歳の折の老けメイクがよかった。そんな風に見えてたし。
彼女、指が長い!うらやましい!指の短いおれには。
地味目な顔の造作と、ドレスなりなんなり、衣装を着ると全体に映える、
そのギャップというか、オーラというか、それが魅力。米倉涼子。
エロキューションが米倉涼子は独特で、いまのところはへたにも見えるし、
実際そうなのかも知れないが、まあ、上手い芝居ばかりがいいわけでもなし、
これからまだまだイケる人なので、あの声と口調がもっと生きるような、
よい作品に当たって欲しい。いまノッテる感じがするし、もっともっとイッテ欲しい。
映画とかも、なんかいいのんに当たるといいんだけどなあ。米倉。魅力あるもん。
来月からの「けものみち」はそんなわけで見ます。期待したい。
「黒革の手帖」路線じゃあるけれど。2匹目のなんとやら。
ドラマ自体は演出過剰で、BGM過剰で、とってつけたような、
そんな出来のよいものではなかったけれども、おもしろくは見れる感じでした。
おれが米倉ファンだってのもあるし。
(この女の一代記シリーズ、3人のうち、越路吹雪のやつが一番味がなくて、
おもしろくなかったかもなあ。仕事の表面なぞってるだけだったし。あれは。
唯一「セルロイド・クローゼット」な趣きが多少興味を惹いたぐらい。)
(私生活、特に恋愛関係がメインになってる方がやっぱおもしろいよね。ごく単純に。)
(その点、越路吹雪のやつは、いろいろとむずかしかったのかなあ。恋愛云々。)