國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

歌謡曲

そういえば昔、小学生の時とかはいしだあゆみの「ブルーライトヨコハマ」とか好きだった。
当時全盛のアイドル歌謡、天地真理とかはそんなピンと来なかったんだけど、
なんだかそれより以前の歌謡曲は好きだった。
そんなに意識的じゃあないけれど。なんかね。切ない感じがきっと。
それでもって、小学校の5年生くらいから洋楽、
といってもポップスベストテンみたいのに興味が出て来て、
キャプテン&テニールとかが好きだったし、スタイリスティックスもね、
流行ってる曲は大概好きにもなった。
Captain & Tennille - Love Will Keep Us Together (1975)
でもって、中一で、ビートルズのLP「オールディーズ」を買い、
それからはロックっ子になってったんだな。
そうしてロックっ子になると、これはやはり邦楽なんて、って感じになるし、
洋楽でも「ロック」な感じじゃあないと、みたいな、ね。
「RO」読むようになったのは確か中三だと思うけど、それ以前から
渋谷陽一のラジオは聞いてたわけだし、音楽の聞き方が、生来のおれの性格もあって、
頑なに、理屈っぽくはなっていった。
(ここらへん、雑誌が形作る音楽ファンのあり方、みたいなことも考察したいけど、
そのうちき気が向くかも知れないし、向かないかも知れないし。)
でもって、高校に入り、いよいよともだちもいなくなり、ますます音楽の聞き方が
頑なになっていったし、第一、よそからの刺激はないし、情報もない。
情報は自分で選ぶそれだけだし。しかも。
それで30歳をいくつか過ぎるまでは、新しいモノにも興味もないし、聞くモノは限定されてた。
それがやがて、柔軟になって、気がついてみると、
なんでもいーじゃん、みたいにはなっていった。
そうすると元々の歌謡曲好き、ポップスベストテン好きがハッキリとして来て、
例えばクール&ザ・ギャングの特に80年代のヒット曲なんか聞くと、これが殆ど歌謡曲。
そうすっとそれがいいんだよなー。和む。好き。しみじみ。
なんだ、これでいーんじゃん、て感じ。
大体さ、頑なリスナーだった時期にだって、70年代、60年代の懐かしいヒットソングの数々は
好きで聞いてたりしたんだから、これでようやく自分にも素直になれた、そんな感じだ。たぶんきっと。
Cherish』(Kool & the Gang)
Kool and the gang - Too hot (live)
これはすごくよい。よすぎる。
演奏はもちろんなんだけど、ヴォーカルの巧みさが、その声のよさが、
イントロのMCからすでに素晴らしい。