豚と軍艦
「狼生きろ!豚は死ね!」
(裕次郎の兄貴の言↑へのアンチテーゼとして「豚と軍艦」は撮られた面もある筈だが、
いいのか同じ日活でそんなことして。当時第一等のスター様だぞ。
一番の稼ぎ頭のその実兄に難癖つけるようなことして。)
(もちろんそれ以前に60年安保を踏まえてる、っつうか、そのまんまな寓意(?)とも言えないような
それなんだけどさ、そんなことは蛇足の蛇足だが、この映画自体そうして本来的に野暮なので、
〔安易な俯瞰とかいっぱいある。〕
こうして野暮をやってもかまわねえってわけさ。
同じ60年安保もんだったなら加藤泰による「真田風雲録」が断然いいよね!
「てんでカッコよく死にてえな♪」)
てなわけでひさしぶりに「豚と軍艦」(61年)を観る。
これ観てると吉村実子に萌え萌えになってしまう。
ダメなんだょ、ああいうルックスが好みなんだょ。かわいいと思ってしまうんだょ。
そう、吉村実子というと(ビート)たけしさんが昔、好みのタイプの女性と聞かれると
彼女の名を上げてたのをいつも思い出す。
あと石立鉄男と結婚してた、但し籍が入ったまま、別居期間の方がよほど長かったんじゃなかったっけか?
で、今回観て思ったのは吉村実子、HIROMIXに似てる。(HIROMIXも好み。一時好きだった。)
なんにせよ萌え萌えだった。スローなダンスを踊るシーンがあるんだが、彼女の踊り、これがよかった。
ダンスとか習ってたのかなあ。どうなんだろ。
これ、横須賀が舞台だけど、横須賀を知ってる人ならば色々とその風景の違いに感慨深いだろうなあ。
おれは横須賀なんて港のヨーコを知らないぐらい知らない。
最後にさ、横須賀駅(?)のあたりを俯瞰で撮った絵になるんだけど、ほんと、田舎の港町。
昔の、特に邦画はその映画の出来不出来、好き嫌い関係なく、
出て来る風景、風俗が興味深いからなあ。
これ、撮影が姫田真佐久(ひめだしんさく)だが、先日の「人間の証明」もそうだった。
そんであれだ、パンパンじゃなくて、「オンリーさん」て言うべきかな。「人間の証明」。
「豚と軍艦」はオンリーさんになろうか、なるまいか、ってのが吉村実子の決断になる話。