國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

SAYAKA

「ミュージック・ステーション」の彼女を見てしまう。
しばらく前にその喋ってるのを見て以来、ファン。今日の彼女もよかった。
デヴュー時はなんだかつまんないなあとしか思えず全く興味も持てる対象じゃなかったが、
いまは違う。SAYAKAはいい。感ずるものがある。話し方と表情が理知的で浮ついてないところが好き。
とりあえず彼女の歌を聞いた。作詞は自身で手掛けており、これがまたえらく内省的で観念的で
青臭いことばの連なり、その年頃にはありがちな感じで、そのことが又好感を持てた。
実際、流れる字幕を見るだけでなにを言っているのかはわからなかったし、詞に出て来る
「あなた」が一体誰を指すのかもわからなかったが、少なくともいまどきのがんばれソングの類とは
違う様子で、ひどく孤独に沈んでいるのだった。作詞家としての才は(一見しただけだし)
全くわからない。しかしその観念的でつい抽象的になってしまう若気の至り具合、それはわるいもん
じゃなかった。おれの読み間違いかも知れない。でもいいや。ともかくも話し振りからも感じる
彼女の物思う十代ぽさには惹かれる。