國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

松本清張

「わるいやつら」を観る。
たまに利用するGEOに松本清張の映画シリーズが結構揃ってたので、まだまだ観るもんが確保できてうれしい。
特に観たいのはやっぱり野村芳太郎が監督してるやつなんだけど、(この際キライな「砂の器」も観ちまうか)
他のもいろいろ観るつもり。あとはほんと山口百恵の映画とかもまとめて観たいんだけど、
まあいつかそのうち。藤田敏八が監督してるので「天使を誘惑」は観たし、松本清張モノなので「霧の旗」
観たことはあるくらいかしら。
で、「わるいやつら」なんだけど、途中結構退屈だったりもするけれど、出来の悪い2時間ドラマという
形容がピッタシ、それはともかく、別の意味で見所は満載だったゼ。
特にやっぱ特筆すべきはディスコかな。来た来た来た、おまちどーさま、って感じ。
なぜかガイジンのおねーちゃんがオッパイ出して踊ってるし、掛かってるのは芥川也寸志(だと思う)
にしてはわるくない、ディスコというより、フュージョンで、
この手に付き物、テキトーなやる気ない振り付けで踊る若者たちは当然いるし、
なぜかオヤジ共がそんなとこにやってきて酒飲んでるし、なんてーか、この手のディスコシーンに
必要なものがすべて揃っていました。うれしいなあ。
他のシーンもそれはちょっと、とゆうよーなセリフ、場面なぞ目白押しで、まるでこういうと
とっても面白い映画みたいだけど、注意勧告します、退屈です、実際は、つうか、
やっぱ「寝よう」って女にエレヴェーターの中でいきなり言っちゃったり、
電話で松坂慶子が「わたしがいまなにしてるか、わかる?」と思わせ振りに言うから、
どーなることやらと見守っていると、さっきのセリフのつづき、来ました、一音づつ区切って
「ハ・ダ・カ♪」ってゆーんだよ。ホントに。おれにとってサイコーの瞬間だったネ。
あとはファッション・ショー、「人間の証明」でも映画冒頭延々と長いのがあったけど、これでもあって、
ディスコとファッション・ショーは当時の邦画にとっちゃやっちゃいけないのに必ずやっちゃう
ものの代表だネ。出て来るとうれしいネ。