國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

藤澤恵麻

Exodus

Exodus


《ダミアン・マーリーくんのお父さんの77年(!)の名作ですね。
ダミアンくんも「Welcome to Jamrock」で「Exodus」をサンプリングしてます(⇒"Move!")。》
「奇談」観て来ました。朝9:45から。
意外とよかったです。脚本、セリフが平板、演技が各人それぞれまかせ、とかなんとか
もうひとつなとこもあるけど、でも観てよかった。
撮影、画面の色味、人物の配置、等々、映像は見応えがあり、それは秀でていました。
白木(みのる)さんがよかった。神戸(浩)ちゃんがよかった。2人はベストキャスティング。
稗田礼二郎、阿部(寛)ちゃんでいいなあ。まあ、まじめな「TRICK」みたいなもんだし。
恵麻ちゃんは今回、モノローグなどもあったが、演技、セリフまわしについては、
まあいいじゃないか。というか、そういう映画でもなく、監督も演技を特に付ける、
みたいな人でもないのでしょう。
ただこれはわるくない映画だし、おれは好きだったけど、恵麻ちゃん的には
「天花」の次がこれじゃ、幾らなんでも地味過ぎじゃあないかとか心配になってしまう。
映像は質感もあってよいのだが、その分、人物の顔色が基本的にブラウンであり、
それに応じて恵麻ちゃんの顔も可愛いんだけど、地味に映っているのだった。
服も地味だしね。わるくはないんだけど。内容にはあってるし。ファッションもメイクも。
設定が1972年ということで、その雰囲気も全体に上手く出ていて、それもよかったし。
話は原作がおもしろく魅力的なので、その点はよかったが、ただ脚本が平板で、
観ていて引っ張っていかれない。謎は気にはなるんだけれども、
ただ話が過ぎ行くのをただ眺めているばかりというか。
上手く云えないなあ。とにかく「引き」がないのだよ。その点、惜しかった。
画面は実に雰囲気があってよかっただけに。
で、まあ、この映画とは別に恵麻ちゃんの活躍をなんとか望みたい。
端的に云ってもっとパッとして欲しい。ガーリーな映画とかには出て欲しいし。
前も言ったけど、市川実日子藤澤恵麻、2人のコンビで女の子の友情な映画とかをこさえて欲しい。
絶対イケると思うんだけどなあ。
汝、神になれ 鬼になれ (諸星大二郎自選短編集) (集英社文庫―コミック版)

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