國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

時代劇

襟裳岬/森進一
完本チャンバラ時代劇講座
東映時代劇。これほどの人気を博したモンもないだろうに、断然忘れられてる。再評価なんかまったくしてもらえない。昔はスッゲー定番だったのに。TVでもこの手の映画、よくやってたしさー。おれの小中くらいまではまだまだ。旗本退屈男とかそういうの。大見得切って、キンキラキンの着物着て、さんざ刀振り回しても一滴の血も流れないという。(わ。旗本退屈男、DVDの1本も出てねーでやんの)
黒澤明の血しぶき、泥まみれ、肉の切れる音なんかがかつては余程に画期的だった、当時一般の時代劇のアンチでもあっただなんて、おれだってわかんない。橋本治はまだそのへんの認識のある世代なんで上記の本など上梓したハズ。

70年代はまだその半ばまではまだまだ戦後のつづきだったんだろうなあ。大人はみんな戦争経験者で。映画が娯楽の王様、ってのを、その真っ只中に当時の大人たちはかつて実際にいて。
若いやつが、名画座通いもしたことないヤング連中がジャンル映画がどうしたこうしたとか云ってんの見ると笑っちゃうね。東映時代劇にまったく触れもみで。(ヤングをdis. 定番。)(おれは46歳なのでその資格がある)(これからはどんどん「いまどきの若い連中は」っていってゆきたぃ)