國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

リミックス

若い人は知らんかもしれんが、昔々は「リミックス」だなんてことは誰も想像したことさえ
なかったものじゃ。その先駆は「ダブ」だが、当時はまったくにこんな手があるんだなんて
驚くばかり、いずれそういった手法が一般化して、果てはそれが曲作りそのものにさえ
なってゆくのだなんて、未来予想図を立てられるのはドリカムだけとはコレいかに。
クラシックでもジャズでも既成の曲を解釈次第であれこれやってはいくわけだが、
「リミックス」的なものというのは録音されたものを前提にしている。サンプリング等も
含む話。先日「タモリ倶楽部」でジョン・ケージ特集をやってたが、やはり清水ミチコの
ユーミンは絶品、それはともかく、おれが気になったのはあくまでも「楽譜」なんだよな。
メインは。「楽譜」にだって歴史もあろうし、印刷技術を背景にもしていて、
「楽譜」ってもの自体が画期的じゃあって、それで音楽のなにがしかに大きな影響を
与えもしていて、そこらあたり、誰かが論文とか書いてそうな、いや、そんな話を
聞いたことのあるような、それで今度は20世紀、「録音」技術ですよ。人類、もう何十万年か、
ともかくいっぱいやって来て、録音してあるものが存在するのって、この100年
プラスアルファ止まりなんだもん。それより前って想像するっきゃないんだよな。
「録画」「写真」てのもそんな感じ。で、広い意味で「レコード」、記録してあるもの、
再生が何度でも可能なもの、そういうのんがあったなら、それを元に今度はなんかしてやろう、
って動きもそりゃ出ては来る。思いつき、実行する人がいて、やがては広まり、一般化する。
ううんと。とっちらかってるけど。なんか結論のあることを云おうってんじゃなく、
こんなにも短い間に、とてつもない数の曲が作られ、実験に次ぐ実験が行われ、
「リミックス」「DJ」「サンプリング」なんてことが発明され、それで、ええと、
この先100年後とかさぁ、音楽とか一体どうなってんのよ?!ってことが云いたかった。
更に1000年後とかさ。いまはまだいいよ、録音録画が行われるようになってから、
まだほんの100年ぐらい、それだってスゴイ速度でこんな風になって来てて、ライブラリーは
増え続け、そんなことは人類発祥以来、ずっとなかった、この情報の蓄積、そして
更なる技術の進歩、一体全体どうなるんでしょう?まったく見当つきません。
答えはドリカムだけが知っている。
それで「オート・リミックス・ソフト」というのを考えた。(名称については勘弁してくれ。
なんだか、そんなようなもん、てことで。わかってクレヨン様。)
上記あるように、誰でもアクセス可能の無制限ライブラリーがあり、そこへアクセス。
したら、あとはそのソフトにおまかせで、単にシャッフルってだけじゃなく、
リミックス、DJイングとかしてくれる。放っておいても、ソフトまかせで、曲が、
それもまったく完成された、新鮮な楽曲が出来てしまうことだって可能だ。
単に作曲するだけってんじゃない、サウンドだって構成してしまう。
当然ミキシングもするし、ヴォーカルだって、入れられるだろう。
作詞だってありうる。既存の音源の組み合わせ、それにこの世に存在するすべての楽器、
音を利用することが、人間の手に拠らず、ソフトが勝手にやってくれたりもすることもありうる。
それでいて、ちゃんと曲になってるわけだよ。100年後とかさ。なんかともかく。
これ以上は具体的な想像がつかんので、なんとももどかしいが。
これだけじゃチンケなSFワンアイディアで、もうちょいカッコよく中身を考えてみたいが、
おれには無理。