國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

女王蜂

クリチー、ニキビが。お年頃なんだね。
いいなあ。若いって。
演出は佐藤嗣麻子がやって、脚本はまた他の人を考えた方がよかったんじゃないかと推測。
たぶん佐藤嗣麻子の脚本は自分が演出した際のイメージで書かれているんじゃないかしら。
だからその分、脚本自体としてはどこか不出来な感じがしてしまう。
その脚本の上に、見ている者を引き寄せ、話を進めるよりも、
その場限りのいわばワザとらしい見せ場ばかり優先の演出と、そうして更に繋がりのわからない編集の為、
出来たものはなんだかあっちこっちしていて、結果安い感じばかりが先行してしまっている。
(「女王蜂」はきっと原作からしてそんなに出来のいいものじゃなかったとは推測もできるけれど、
しかし話の整合性その他はともかく、演出で魅せることは出来たとは思うし、
佐藤嗣麻子だったならばクリチーをもっと美しく撮ったであろうと思えるので、
もう少しは見応えのあるものであった可能性も期待したく。)