日記
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2006/02/22
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『Moritaka Chisato - Daite』
1989年かぁ。なんだかいろいろと切ないなー。89年から2、3年くらい?
その頃のおれにはなんにもなさすぎて。ほんとひとりで。
でもやっぱり同時に若くもあって。
そしてなんにも知らなくて。プライヴェートがなくて。
森高。流行ってたよなー。
ビデオ屋で店長してる頃で、バイトの子たちがどこかの学園祭へ彼女を観に行ったりしてた。
彼らはみんな二十歳か、プラスアルファぐらいだろう。学生だったし。
おれは20代後半で、年上で立場も違い、そんな彼らを見守っているだけで、
そしてまた、おれには彼らの年頃、誰かと一緒に行動する、なんてことは一切なかった。
おれだってまだ若いとはいえたんだから、もう少しどうにかなったはずなんだけど、
でもまー無理。おれは世間から落ち零れて、どこにも混ぜてはもらえず、いつもただ傍観者、でしかなかった。
傍観者っつっても余裕もなんにもないんだから「傍観」とはいえないか。
さみしくみんなが遊んでるのを家の窓から眺めてる、なんかそんな感じだ。
自分にはなんにも起きない。ただ見てるしかない。
後から話を聞くしかない。
(それがやりきれない。)
それでも生きているのは同じ世界なので、混ぜてももらえない世界で、やりくりしてかなくちゃならない。
ただただやりきれない。おれにはなんにもない。
知らぬ間に多くがおれを通り過ぎていってしまう。
気づくと毎度手遅れで。
おれはさー、もっとマシな人生がよかったんだよ。要はさ。
つまんねー。こんなの。
(いろいろとおれは恵まれてはいるんだけどさ。それでも。贅沢ぐらい言わせてくれ。言うだけだし。)
青春なかったし、カネもない。先々不安だし。
『moritaka chisato』
彼女のデヴューをまとめた一篇。
ポカリスエットのキャンペーンガールに選ばれてからデヴューまで。