國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

ヴィレッジ

〔以下当然ネタバレである。〕

さっき、レイトショー、1200円で「ヴィレッジ」、観て来た。
「エロス+虐殺」に寝なかったおれだが、肉体疲労には勝てず、前半ちょこまか寝てしまった
のが残念。そんで今回はなんかほんとにオチだけだったなあ。プラスアルファがない、
というかハートがないような気がしてしまった。話がありきたりとかオチがどうとかってのは
おれはぜんぜん気にしない、というかたかが映画、大体そんなもんだ、「銃と車と女がいれば」、
前作「サイン」までは心情を託せる感じがあったのだけれども、今回は登場する人たちの思いが
まるで取って付けた、話の都合上必要だから、程度の匂いしかしなかった。感情移入出来なかった。
感動に至らなかった。残念。非常に残念。これで一体次はどうなるんだろう。「シックス・センス」の
感動を再び、とは言わないけれど、もっともっと真摯に生きることの痛みと、「シックス・センス」の
本当のどんでん返し部分、「話を聞いてあげればいいんだ」と気がつくこと、それは
「ヴィレッジ」だっておんなじだったんだけど、でも観ててピンと来なかった、まあともかく、
ねむいからなんかいいや、こんなんで。
と、どうせマイナスなこと書くんならもうちょい展開してって、無関係なこととかいっぱいに
なってきて、最終的になんの話してんだかわかんなくなっちゃうぐらいの勢いが欲しかったが、
なんか今回は寝ちゃったのも不味かったが、もうひとつノレなかったんだよ、そいつを書いて
おきたくなっちゃったんだよ、シャマラン監督、オチのない話を撮ったらどうなるんだろうとか、
本人が案外にオチ好きだったのがインタヴュー読んだ時だったか感じたことで、おれはオチは
もっとおまけ程度かと思ってたので、まあそれはともかく、「ヴィレッジ」には白人しか出て
来なかったけど、そこらへんやはりなにかしら意図があるのかしらとか気にもなるが、
でもそういうのって映画そのものにちゃんと感動してからじゃないと、ただの説明にしか
聞こえないという事情があって、「ヴィレッジ」、ユーモアも感じられなかったが、
なんか終始生真面目で、その分作品が細くなっちゃってるようでもあり、撮影はいつもながら
きれいだったなあ、格調高い感じ、うだうだとつまらぬことを書き過ぎた気もするが、
もうひとつ冴えがない、反省はせず、すぐに忘れて済ますことにする。