國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

SF

《 SFはむかしからそのようなジャンルだったのだから 》(2004/10/22)〔id:yskszk
かつてSFは文字通りのカウンターカルチャーだった。「サブ」じゃなくて「カウンター」ね。
ま、有体にいえば反体制ってこと。或いは脱体制。
パラレル・ワールドを夢想すること、この世界への違和感を表明すること、もうその時点で
体制にはどうも馴染めないってわけなんだから、こりゃ自然とカウンターにもなる次第。
カフカ的感覚の共有。「変身」の、「審判」のヴァリエーション。
けどまあ時間が経つうち、世の中なんでもありになり、世代も交代して、「SF」といって別に
特殊なジャンル、特別な意思表示の徴というものでもいつかなくなった。
(さらにまた筒井康隆の変容を考えれば、わかりやすい。文学賞を貰おうとする側から、賞を与える側へ。)