國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

映画鑑賞

「私をスキーに連れてって」を観る。
特定のヒーローのいない「若大将」映画で、青大将が「田山」という名前で出て来る。
87年かぁ。その頃おれはなにしてたんだろう。
この映画に出て来る連中は26歳ぐらいで、当時のおれの年齢ぐらいだ。
おれはもちろん、それなりの企業に勤める、なんてこととは縁がなく、ともだちなんかおらず、
仲間、だなんて、全くの埒外。女の子なんて微塵の影もなかった頃。
スキーなんて尚更に関係ないこと、隔たりあること数万光年。(未だスキーは経験がない。)
そうだ、まだ海にも行けなかった頃。旅行する、ってのもなし。
車はもちろんなし。人の車に乗る事さえなかった頃。
そして今日初めて「私をスキーに連れてって」を観た。
いい映画だった。
前から興味はあったけど、特に観ようって気まではなく、なんとなく今まで。
邦画ばかり観ている昨今、80年代邦画の代表的なものでもあるし、その中でも出来のよいもの、
というわけで、いざ観てみました。
(当時、渋谷陽一がこれを評価していて、ホイチョイの人、っつうか、馬場康夫
インタヴューかなんかしてた筈。)
ヒーロー&ヒロインの映画じゃなくて、仲間、友情の映画になってるのがよかった。
音楽がよかったです。ユーミンの曲も上手くはまってたし、それ以上にサントラが映画によくあってた。
中に出て来る小坂一也も沖田浩之も、共に故人だ。(特にヒロくんはなあ・・・。)
(いい意味でバブル期の)幸福な感じのする映画なので、余計なんかさみしくなってしまう。