國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

市川実日子

彼女目当てに『LOVERS' KISS ラヴァーズ・キス [DVD]』を観始めたんだけど、ああ、ダメ、これぜんぜんダメ。
観てンのが辛い。観るだに早く終わんねえかなあ、これ、って思いつつ観てる。
というか、観てられなくて中断して、これを書いている始末。うぅ。ヒドイ。
キャメラがさあ、クレーンとか使ってよく動いたりするんだけど、それがもうなんてえか、
生理的にダメ。胸焼けがしてくる。別にキャメラの動きに酔ってるわけじゃなくて、演出の問題。
と、蛇足の説明。でも胸焼けは事実。
女子高生が便所の鏡の前で3人、平山綾の陰口言ってるところにその噂の主が現れるところがあるんだけど、
そことか、例えばひどい。取ってつけたよう。彼女たちのセリフ、動作、位置、平山綾の
あらわれるタイミング、全部つらい。うう。ああ。
(先日の『花とアリス』の岩井俊二の演出の如何に優れているかが如実にわかる。
岩井俊二、どー扱っていいか、おれには未決定だが、でもやはり演技の付け方、演出の見事さは
まったくに抜きん出ていることは確か。)
でもなあ。最後まで観ないと気持ち悪いし、
せっかく借りたわけだから、観ないで返すのはなあ。それに一応市川実日子が出てるわけだし。
ああん。どーしよー。がんばって観るか。
しかしそれにしてもここに出て来る彼女、あれじゃ、ふかわりょうじゃないか。
なんだあの髪型!(せっかくおれが「市川実日子ふかわりょうに似てる」ってトコから脱け出したというのに。
台無しだ。これじゃ。とはいえ、それでもいまのおれには映画自体はともかくとして
かわいく見えるんだから、世の中わからないもんだ。)
がんばってつづき、観ます。ほんじゃ。
観了。
でもなんか成宮寛貴くんの演技見てる内に癒されて、割りにふつうに観れるようになった。ほ。
(成宮くんて、ほんと演技するのが好きなんだと思う。それが伝わって来る気がする。)
けどやっぱ退屈。早く終わんないかなあって思いながら観てた。
ひどい、というか、安手なんだな。要は演出が。にも関わらずテクニカルなことやろうとしてるから、
それが引っ掛かっちまって、胸焼けとまでの過剰反応を一時的に起こしてしまったのでしょう。
なんてこたない、単に安っぽいだけだった。だから気にせずゆるく観てれば、持つ。
せめてもうちっと短ければなあ。長いよ。
短くしてもそんな大したもんに変化するわけじゃないけど、
観てる方としては助かる、ってはなし。