國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

LIVE

今日は『U.S.A.ライヴ!』を少し聞いたり、『フランプトン・カムズ・アライヴ+4』を
少し聞いたりしてみた。(他にも聞いてるけど。)
両方共76〜77年くらいに大ヒットした作品で、ラジオとかでもしょっちゅう掛かってた。
77年といえばもちろんパンク元年だけれど、実際にはそれはまったくマイナーな事件でしかなくて、
こういったレコードがバンバン!!売れていたし、
あとはクイーンとかキッスとかエアロスミスとかチープ・トリックとか『』とか

グレイテスト・ヒッツ

グレイテスト・ヒッツ


(バービー・ボーイズの「女狐 on the run」はスウィートの大ヒット曲
"Fox on the run"からタイトルを拝借。蛇足。)
とかな。あとはもちろん、ディスコだ。
後になると売れてたモンてのは案外に無視されてしまう。つい、忘れちゃう。
ロック史を語れば77年、自ずとパンクの話になるし、それに終始するのも話の都合上仕方ない。
ただ売れてたモンを見ないと実際にはなにが起こってたのかわかんないからな。
はっぴぃえんどの話ばかりしてるとダウンタウン・ブギウギ・バンドの存在や
サザンオールスターズのデヴューが跳んでしまうようなもんだ。
ディスコだとおれが好きだった曲はシルバー・コンベンションの
『フライ・ロビン・フライ』だが、オチはない。
ほんでピーター・フランプトンの『フランプトン・カムズ・アライヴ』も今聞くと分かるが、
例えば大ヒットした「ショー・ミー・ザ・ウェイ」なんか歌詞からしてゴスペルだし、
彼自身の傾向として黒人音楽寄りでもあり、彼なりのソウル・ミュージックだったはずだ。
つまりは当時スティーヴィー・ワンダー以外はほぼチャート上存在しない
黒人音楽の肩代わりという面もあったのだと思う。(パーラメントジェームズ・ブラウン
普通にヒットチャートを聞いてるおれみたいな中学生の耳にはまったく入って来なかった。
ヒット曲もあったし、アルバムとか相当な枚数売れてた筈なのにね。それはアメリカでも
事情は似たようなもんだろう。ふつうの白人の男の子の耳に入ってくるのはラジオでのヒット曲。
そこにはほぼ白人音楽しか存在しなかった筈だ。実際は知らんが。そしてヒット曲以外、
となると今度はデヴィッド・ボウイロキシー・ミュージックキング・クリムゾン
ピンク・フロイド、或いはそれこそパンク、ニュー・ウェーヴとかになっちゃうからな。)

そんでどういう方向に話を持っていきたいのかというと、通常のトップ40からは
実質締め出されている黒人音楽の逆襲、それがディスコという形で
発現したんじゃなかろうか、とかなんとか。
もちろんディスコでも売れてるモンはビージーズを筆頭に白人によるものが多数で、
シルバー・コンベンションだって、ドイツ製だし、でもだからこそ、そこには黒人音楽への憧憬と
そしてファンクに遠からず操られ、知らずに「踊らされる」白人たちがいたってことになりはしないか、
とかそういう風にこの話は展開する。
そういった際にディスコがチープでインチキ臭くて、全体として似非っぽく、
商業主義丸出しだったりしたのはなぜか?というのも考察してみたいのだが、
今現在、書くに疲れ、頭がまわらないので、中断。
そうじゃなくても書いてることが混乱しててまとまりがないけどな。既に。
まあこのへんのディスコに関する考察はもっぱらid:gotanda6さんがやっているので、
たまにおれも思いつくと参加してみた次第。もうおんなじこと何度も書いてるけどね。
(おれの書くことに新ネタはないのは今更言うまでもないが。)
(あ。そうだ。『キー・オブ・ライフ<リマスター・エディション>』がディスコ全盛期にバカ売れし、
もちろんアルバム自体最高の出来だが、しかしこれ以降、スティーヴィー・ワンダー
いわば芸術的に沈黙してしまい、しかし名前のみずっと表立っているということを
なんとかディスコの隆盛、そして80年代以降のアメリカ音楽のあり方等々に結びつけて
ハッタリをカマス、ってのもアリだな。でも特にこれ以上のアイディアが今はない。)
それでライヴ・アルバムの話にまた戻るが、やはりこの時期に思い出深いそれと言えば、
なんつってもデヴィッド・ボウイの『Stage』。
これはラジオのエアチェックしたやつを随分と聞いた。愛聴した。
(でもアルバムは買わなかったんだ。高校生でお金もなかったし、ライヴとなると
どうしても手が出しづらい。その後もずっと買いそびれつづけ、今日に至る。今度出たら、
ちゃんと買うか。そうしないとオトシマエがつかない。スッキリしない。ような気がする。)
ともかくいいアルバムだよ。これは。実に気分よく、盛り上がって聞ける。
上記2枚、ポールのも、フランプトンのもオススメ。
そして注意して欲しいのはこの時代、ミュージシャンが動いてる姿なんて滅多に拝めなかったってこと。
ライヴ・アルバムはそういう点でも役割は大きかった。いまなら、ライヴ、映像で出すもんな。
といって、当時のライヴ・アルバムの価値が減じるわけでもないので再度注意、勧告。
ああ。そうか。
ディスコに話は再び転じるが、チープで売れ線狙い丸出しなのはいわば70年代に於ける
ミンストレル・ショーの復活、ということにすればそれっぽいゾ。
うん。いいかも。われながら。(この先はまだ考えてない。)