國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

『ガラスの部屋』

僕たちの洋楽ヒット Vol.4 1970~71

僕たちの洋楽ヒット Vol.4 1970~71


いま出てる『クロワッサン』、「最近、心震える音楽聴きましたか」というお題での
姫野カオルコによる寄稿に促され、上記をレンタル。
(但し、そこでとりあげられている曲はメインが再結成タイガースによる
「色つきの女でいてくれよ」についてで、その他、ジョー・コッカーにフランス・ギャル
そしてこのCDに入っている曲についてがそれぞれ少しづつという構成。)
これ、ミソは7曲目「ガラスの部屋」(ペピーノ・ガリアルディ)にある。
ヒロシがBGMに使ってるそれってことで。
で、姫野カオルコ、正にその曲を取り上げているんだけど、この曲、元は映画の主題歌。
69年のイタリア映画。日本公開は70年6月。
(そして件の文章、その映画の話から入る。)
さて、こんなときに便利なのが双葉十三郎先生の『ぼくの採点表―西洋シネマ大系 (3)』。
(実際には「1970年代」が副題として付いている。)
それによるとこの映画、ゲバルト華やかりし頃の若者の話、で、結局、
「監督がなにを主張したかったかのかはハッキリとはわからず、
おカユをたべさせられたような後味になった。」ですって。
(自分で観ればまた違う感想だろうけど、そうした場合、
当時の評価みたいのを知るにつけ、より味わい深いってもの。)