國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

未来予想図

音楽の100年後のことなど考えたりしたが、他のことでも100年後200年後、テクノロジーの
進歩によりどんな風に世の中は変わるのだろうと考える。100年後も1000年後も世界は
混乱し、陰惨なことは相変わらずだろうとも思うが、しかし一方技術的な進歩により
解決してしまったり、一般的な認識が変化するようなことも当然ある。
しかしいろんな分野でいろんなテクノロジーの発達とそれに伴う一般認識の変化、
更にそういったものの結果、あるいは余波で政治経済も大きく変化することを考えると、
まったく手に余る。想像がつかない。むずかしすぎ。けどなんかある程度は予想して
遊んでみたい。要はSFじゃんか。でもさあ例えば身分制が廃止されたりしてるわけですよ、
この100年の間に。それ以前はもう、誰疑うことなく身分制が敷かれていたわけで、
労働の振分けを生まれつきにしてなきゃならんかった。で、近代になりテクノロジーが
発達して工場労働なんてものが例えば出来てくると、それ以前よりある意味過酷な
労働の現場というものも出現する一方、交通機関も発達し、教育も普及したり、
学歴による出世も可能とはなり、「自分らしく生きる」つまりは職業選択の自由もまた
可能であろう兆しも見え始めても来た。近代はまた「国家」概念がナウになり、その分、
世界中でフィーヴァーしちゃって、世界大戦とかそんなことにもなり。でも「国家」や
「市民」という概念の発達の結果、それと対で「反戦」とか「人権」とか「平等」とか
そんな類の概念も発見発達した、って面もあるでしょう。昔は戦争なんてあたりまえ、
欲しけりゃ他国をモノにする、逆に支配されたら当然やり返す、そんな感じで、
建前としての「反戦」とか「平和」といった概念もあったわけでもない。しかし
世界大戦を経て、少なくとも建前としての「平和」の維持、「反戦」という
概念を得るようになった、のかも。大戦後の各国の軍隊は基本はあくまでも
「自衛」であり、「平和の維持」ってことだろうし。(もちろん実質はそうは
変わらない。あと資本主義の発達の結果、無血で戦争をする、よそから奪う方法を得た、
経済活動という戦争に変わる経済行為が可能になった、ってことも大きいのかしら。)
そして戦後になると更に労働、移動は流動的にもなり、なにより貧乏人の底上げがされ、
条件が最低わるかろうが、一般的には飢死にする人間はいなくなり、身売りといった
必要もなくなった。娯楽も増えたし、着てる物じゃ階級を特定も出来なくなった。
戦後には国民がみな税金を払い、その分、健康保険も始まり、福祉という概念も出来た。
べつになにもかもがよくなったなんて話はもちろんしていない。ただ、例えば
戦前までにはありえなかったようなことが一般化したものもある、って話だ。
(「戦前まで」というのはしかし、それ以前、何千年、何万年の歴史を経て後、
という大きな話のつもり。更にいえば何万年前の人類はまたコミュニティーのあり方も
差別や階級のありようもまた違っているが、とりあえず、なんかいろいろと変わるよ、
それがここ100年くらいだと加速がついてるじゃん、みたいな大雑把な話であしからず。)
(まあ思いつき順だし、展開はいきあたりばったりなんだけどさ。そもそも。)
ええと。それで。おれは結局なにが気になってるのかというと、未来ってのはどんな
もんなのかねえ、タイムマシーンでもあれば見てみたいねえ、ってことだ。
ああしかしいかん。抽象的だね。これじゃ。戦争がどうしたとかさあ。大袈裟。
もっとなにかしら、分野を限っての技術的発達を想定して考えた方がいいな。
音楽の時みたいに。もちろんそれだって、そうは具体的に想像するのは不可能だけど、
でもリミックスを自動的に行い、音楽を作成してくれるソフトとか、数多の既存の曲が
誰にも簡単単純なアクセス可能なもんになったら、とかそれくらいのことは考えたりも
したんだから、せめてその程度のことは想像してみたい。