日記
こういうのは切ないというのかなんというのか、なんともやりきれない気分がつづき、
たぶん疲れているせいが大きく、殊更になんかあったりしたわけでもないが、
ともかくも無気力、というか、基本は人恋しいのだと思うが、ともかく身の回りのことを
する気になれない。布団ひっかぶっていたい。こうして書いてはいても、
実はそれもどこかうんざりで、つまりは意識をハッキリさせるのがいやというか、
気分をぼんやりさせていたいのだが、しかしそれでもなおかつ焦燥感も強く、
こういう時はちょっとした片付けなどから始め積極的に動くことで解消されもするが、
けれど、その「解消」がどこか疎ましく、迂回したい気分なんだ。ずっと回避していたい。
そうだ結局は時間に追われているような感じから逃れられないんだ。どうしようもない。
なまけ癖と時間を気にする癖がぶつかりあって、どうにもならない。
ずうっとずうっとこんなまんまだ。何十年も。性格ってやつだ。どうしようもない。
今日は姫野カオルコ「ハルカ・エイティ」を購入し、始めのほうだけちょろっと読んでみた。
- 作者: 姫野カオルコ
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/10/14
- メディア: 単行本
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近いうちには日を決めて通読したいつもりだが、なにせ読書が物凄く苦手になっているので
自信がない。しかしこれ、文藝春秋社の作品なのに、いきなり「ヤンサン」の話だ。
小学館。これが映像化される際は(まだ全然読んでないが)脚本は是非大森美香に
して欲しいと思いついたが、けれど彼女はTVドラマの人なので映画化となると
またべつに考えなきゃいけないと思う。あとマンガ化ってのもある。関係ないが
昨日の「着信アリ」、菊川怜があんまり大根に見えなかった。なんか段々彼女、
ふつうになって来てやしないか。まあ時間というのはそういう風に作用するのだと思うが、
「着信アリ」自体はお話が安っぽいのはしょうがないとして、演出が優れているのじゃないか
との感想を抱いた。事件の起きる前に枯れたヒマワリや走り行く電車のインサートショットが
入るのだが、そのタイミング、カットの時間、画の撮り方、等々、なんだかシックリ
はまってるような気がしたのだ。それに菊川怜の住んでる部屋の調度も、
どこか納得できるものだったし。この時間帯のドラマ、前回の「はるか17」もそうだったが、
キャラクターの作り方やちょっとした演出の妙など、結構しっかりしてやしないか、
なんだかそんな気がする。あながち過大評価でもないと思う。それに昨日の「着信アリ」、
菊川怜と石黒賢が屋外で会話するシーン、会話が始まって、菊川怜が石黒賢から
若干距離を取って話がまたつづくのだが、その際のカットの処理の仕方、
それに菊川、石黒、それぞれ一人づつのカット、その繋ぎ方など、なんだか見ていて
「あ。」と思うような感じがあったりもしたのだ。この場合の「あ。」は
感心しているということでだ。ともかくそこここにセンスのよさ、それも上っ調子の、
いかにもイケテルでしょ?ボクチン。みたいのじゃなく、もっとさりげなく、
押し付けがましくなく、こちらに訴えて来るものがあるような気がした。
が、気のせいかも知れないが、そうでもないと今現在は踏んでいる。
多少の評価過多、そいつもわるかないぜよ。要はおれが楽しんでる。
それがとりあえずの正解だ。
さっきはそれで録画しといた山田太一の「いくつかの夜」を拝見。
老人のファンタジーみたようなものだが、そこはそれ山田太一、なんだか見てしまう。
短編、といった趣。小説だとそれほどのページもなく収まってしまいそうな感じといった意味合い。
ワン・アイディア・ストーリー、というか。
演出も控え目だったし、地味な作りが功を奏して、出来はよろしかった。
話の内容に納得できるか、ってなるとちょっと距離を感じてはしまうが、
それは都合のよい話であることと、鶴田真由のキャラクターが男の妄想に沿った類型かもなあ、
と、つい見てて感じてしまうといったあたり、キャラも話もべつに御都合主義で
本来はいいんだけど、でもなんか見てて気にしてしまう、気持ちがちょっと離れてしまう、
ってやっぱあるでしょ?なんかそれ。一話きりの短い、キリのいい話だから、
尚そう感じてしまいやすいのかも知れない。おれは基本的に「なんかこれはちょっと」
と思うようなことがあっても、出来るだけ見なかったことにする方針じゃあるのだけれど、
それでも自然と気になってしまうのはどうしようもない。心が勝手に動くのには。
そして昨日といえば「野ブタ。をプロデュース」だが、これって学園モノだったのね、
題名だけはなんだか賞を獲ったとかで耳にしたことはあったけれど、内容に関しては
まったくの無知だったので。そんで髪を前に垂らして頭を垂れて暗い表情の堀北真希ちゃん、
よかったです。どう見ても美少女にしか見えませんでした。あと主役の男の子、亀梨くん、
彼がすごいよかったです。なんつーか、気持ちのいい感じ。山下くんはちょっとやりすぎで、
見てて少しきびしかったですけれども、そんなことはなるたけ気にはしないのです。
あとドラマに清志郎が出て来るのをわたくしは好みませんが、なんだかいつでも
もうひとつ浮いていて、それは演技がどうのとかってだけじゃなくて、使う方の問題だと
思うのだけれど、そのことも忘れることにします。そして木皿泉だけにどうしても
期待値が高くなってしまいますが、そうしてみると「野ブタ。」は物足りなくもありますが、
ふつうに楽しめはするので、余計なことは考えず、これからも楽しんでゆきます。
で、どうなんでしょうか、原作を知らないので一番気になることはどこからどこまでが
原作通りで、どこからどこまでが木皿泉の書いたものなのだろう、特にセリフ、
という点であります。第一回でも木皿泉っぽいセリフも幾つかあり、それは例えば
「わたしはバンドーのいる世界で生きていきます」であり、母親が飛行機事故で
死んだのではないかとの誤解が溶けた後に亀梨くんの父(宇梶剛士)が言う
「ということは世界には悲しんでいる家族もいるっていうことだ」といったあたりで、
だからどうだってんでもないですが、やっぱ気にはなってしまう、と。
そういえば先生役でウッチーが出てましたね。彼は先だっての橋田寿賀子先生のドラマ
「ハルとナツ」でも出てましたが、年齢からして大人の役は当然なのですが、どうしても
「木更津キャッツアイ」のイメージなので、大体「ウッチー」とかゆってるし、おれも、
ああして大人の男として出て来ると一瞬「お。」とか思っちゃうのは許してください。
「ハルとナツ」はちらちらと見てましたが、わかりやすくおもしろかったです。
仲間由紀恵と米倉涼子が姉妹で出てるだけでおれとしてはうれしいし
(「黒革の手帖」以来の米倉ファン)、
仲間由紀恵が婆さんになると野際陽子なのは納得できましたし。
美人から美人へ。
米倉涼子のこのドラマでの地味な感じのルックスもよかったです。元々彼女、そんな
派手な見栄えじゃありませんが、そのへんの感じがブラジルで農園とかですから、
地味な服装とも相俟って、却ってわたくしとしましては萌えでござんした。
そうして「ハルとナツ」は仲間由紀恵がクッキーを拵えるあたりがよろしかったです。
しかし「ドラゴン桜」でもそうだったのですが、そう、「着信アリ」でもそう、
あんな可愛い娘ばかりの学校なんてないよなあ、とか学園モノを見ているとごく素直な
感想が浮かんでしまいますが、オチはありません。で、「野ブタ。」、これってぜんぜん
少女マンガのようでよいですな。地味な女の子が可愛く変身。ううむ、望ましいパターンだ。
好物。この先の展開は知らないけどね。オチとしては「野ブタ。」ってのはなにも
堀北真希だけのことじゃないよ、他のみんなもだよ、みんな変ったじゃないか、
みたいなあたりでしょうか。そういう教訓はこういう話の場合、お約束です。
オチがそう来ても、そう来なくても感動する用意はこちら、いつでもあるので、
さあかかって来い、であります。
ああたのしいなあ。こうして書き物なぞしていると。
現実の用を片すのはあんなにも億劫なのに。