國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

坂本九

メモリアル・ベスト

メモリアル・ベスト


日本のジャッキー・ウィルソン、坂本九。(おれ規定)
The Titan of Soul

The Titan of Soul


しかし「見上げてごらん夜の星を」、今回ちゃんと聞いたが、いい曲だなあ。
ソウルフル。
曲もアレンジも素晴らしい。
そして、こと作詞に於いて、永六輔は抜きん出ている。
元祖ギョーカイ人、おれがたまたま見かけたのも原宿のカフェコムサというロケーション、
小沢昭一だったら、そんな店、始めから入らない、大体原宿にも行かないだろう。
して、作務衣を着た文化人、て永六輔が端緒なんじゃなかろうか。
今日、たまたまこの曲を流していたら職場の男の子が知っていると言う。
あらまどうしてけどでーも。
さんまとキムタクのドラマ「空から降る一億の星」で使われていたのだという。
そうなんだ。知らなんだ。
そのドラマはナイナイのやつでキムタクを岡村、深津っちゃんを光浦がやってるのしか見た事ない。
あれは星じゃなく、タライが落ちまくりで素晴らしかったが。
昨日はしかし中原理恵のことを書くつもりでもなく、なんとなくベスト盤をはまぞったら、
彼女の話に終始してしまい、他に特に書くこともなかったが、意想外の展開、
というのも大袈裟な物言いじゃある。

そうだ、昨日はそんなジッとじゃないけど、「皇帝ペンギン」を観ました。
ペンギンさんは卵やヒナを抱えてずっとごはんも食べずにがんばってました。
フランスの映画だろうに、もっぱらに英語詞の歌がところどころに入り、
フランスの英語追い出し政策は一体機能しているのだろうか、
でも歌はやっぱ英語の方がウケがいいよね、需要あるよね、とかなんとか、
日本でだってフランス語の歌がそれでもヒットしてたのはせいぜい70年代止まり、
ミッシェル・ポルナレフは当然、「ギンザ・レッド・ウィウイ」なんて
日本独自のヒット曲もあったりした。
そういえば越路吹雪の時代の「お」の付くフランス趣味と
その後の「お」の付くフランス趣味のなによりの違いはやっぱ、
「アメリカ」のありやなしや、だろうなあ。
例えば映画だとヌーヴェル・ヴァーグ、そいつはもうハリウッド映画への耽溺に始まり、
モダンジャズの採用とは相成っていて、フランス文化自体に「アメリカ」が濃厚。
それにまた60年代以降はロックの時代、モータウンの時代であって、
世界中のポピュラー音楽がアメリカ色に染められて、その影響を免れたものなぞありえない。
映画産業の衰退、音楽産業の巨大化というのんもこれに関連して外せない。
よってパリよりもニューヨーク、西海岸が先んじるようにはなりました。
フランスはそのちょっと気取った感じ(あくまでも日本での受取り方)が反撥と憧れを
継続するようにはなったけれども、もう昔日の面影もなく。
海外、洋行、といったものが、いつか現実的なものにもなり、日本だって経済的にイケるようになるや、
いの一番に気にする、それはアメリカばかり。フランスはそれとはまた別扱い。
マイナー趣味へと転化、零落。
文化の指標、それはいつしかアメリカのそれに変じ。
そういや、越路吹雪、「ラストダンスは私に」、ドリフターズの代表曲だったりするのも、
これまた皮肉。
Greatest Hits 1959-1965

Greatest Hits 1959-1965


美輪明宏がリズムのはっきりした音楽(要はアメリカン・ミュージック)に嫌悪を示し、
あくまでもシャンソンに固執するのもこれまたいにしえのフランス趣味の
名残、化石的。それはそれでまた貴重。いまとなっては。
A Night at the Playboy Mansion

A Night at the Playboy Mansion


One More Time

One More Time


両方とも英語。