國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

日記

あ。そっか。昔と今で違うのは、昔は女性が働くってのがそんな、場もない、待遇云々以前とかだったりして、女性が労働人口の中に考えられてなかったんだよな。勘定に入ってない。そもそも。雇用条件がどうたらだなんて、考えもしなかった。非正規雇用なんてあったり前過ぎて。前提条件なぐらい。それにいずれは結婚するというのが前提でもあったし、一生働き続ける、ってのはまた別の話だったから。基本的に。
あと昔は結婚するのが大前提。いま雇用問題というと、それはまるで独身者のそれが想定されてるかに見える。だって結婚すれば、あれだよ、食えるもん。「二人扶持なら食える」んだもん。
つか、独身のやつが、自分の先々の心配をしてる、っつか。
結婚するにも、自分でやっつけなくちゃなんなくて、そうすっと、これまた大変だしなぁ。
自由な分、不安、と。
昔は否が応もなく結婚させられた、結婚するものだと、自分自身で思っている人が大半だったから、独身なんて、滅多にない選択だったかも知らんけど、いまは放っておくと、つか、放っておかれてしまっているので、気がつくと独身のまま、と。
昔だとさ、伴侶が死ぬと、その兄弟姉妹と再婚、なんてケースもふつうにあったくらいで、いまの感じでいうと随分と乱暴だよな。けど、そんくらい「結婚をする」っていうのがあったりまえだったってことで。家制度みたいのもあったわけだし、それにまた生活する=結婚する、ってことでもあったし。
ええとそんで、やっぱり「一人暮らし」の歴史、意義、テクノロジーとの関係などについての考察、ってのがやっぱ必要だよな。誰か、学者さん、やってくんねーかなー。そういうの、仕事だろ?
あとはー、寿命が圧倒的に延びた!年食ってからが長くて、働けなくなってからがすんごく長くなって、老後の心配が誰にも重く、単なるいまの延長で発生するようになってしまった。しかも年食ってからも、いっぱい遊びたくって、贅沢したくてしょうがなくて、その為の遊興費の心配で、だから「食えるだけ」じゃ、もう誰も満足できなくなっちまった。年金問題、って実はきっとそこが問題。「食える」分くらいは出るっかしんないけど、でもそれだけじゃ「遊べない」、そこが不安。
誰もが大学行くようになった!芸能人だってみんな大学行くもんね。いまは。ジャニーズだって、みんな結構な大学に進学して、それがあたりまえだし。昔は中卒がぜんぜんフツー。マッチが大学なんて行くかよ。そんなんマッチじゃねーよ。ギンギラギンにさりげなくないよ!
貧乏人が底上げされた!貧乏人でも海外旅行には行けるし、パソコンだって持ってるし、毎日美味いもん食える(ジュースなんか毎日飲めなかったゼ!おれがガキの時分はよぉ。それがいまじゃウーロン茶とか飲んでんだから。ジュース避けて。更に単なる水を買って飲んでんだからさ、どこが貧乏なんだかわかりゃしねー)。
豊かになった分、「もっともっと」と欲が出て来た!欲に限りはないからね。金持ちに手が届きそうな感じがあって、だからその分、自分よりも階層が上の人間が憎いし、上にいるもんは、いつ自分が下に落ちるかが不安で仕方がない、と。
あとさー、おれんちは貧乏だったし、おれが小学校ぐらいまではまだ砂利道もあったし(って話はちょこっと前にした)、NHKアーカイヴスとかで70年代前半ぐらいまでのドキュメンタリーとか見てると、田舎の人は、これはもう見るからに田舎の人で、垢抜けないこと夥しいんだよな。髪型とか服装とかメイクとか、みんな悉ください。大体昔はさー、田舎じゃ着るもんひとつ買うんだって、大変だったわけだからさ。ほんのたまに街へ出て、それだって、いまみたくユニクロとか安くて気の利いた服とか売ってる店があるじゃなし、デパートの安いようなやつとかさ、洋品店(死語)とかで、ブランドがどうたらなんてありゃしない、気持ち高そうなやつ、なんかそんなん、買ったりしてさ。髪いじるったって、あれだよ、「パーマ屋」っかないわけだよ。近所の。そんなオシャレにもなるわけじゃねーし。結果。
でもって、いまはだ、もうどんな地方行こうが、所ジョージの番組とか見ててもわかるが、みんな本当、ふつうに垢抜けてる。メイクもヘアスタイルも着てるもんも、更には持ってるクルマはワゴン車のいいやつだったり、BMWとかミニクーパーも、ふつうにそこらへん走ってる。
であれだよ、なにが言いたいかと言えばだ、おれからすると、世の中、圧倒的に豊かになってるばかりで、格差がどうたら言う前に、現在がどんだけ豊かなんだよ、って感慨の方がぜんぜん大きいからさ、だから、この豊かさをまず見もせずに、格差がどうたらでとか言っても意味ないじゃん、みたいな。昭和30年代、東京オリンピック以前と今をとりあえず比べるぐらいのことはしろよ、と。
あと基本的に○×ではなしをするな、と。
もっともっと現状は、現実は複雑だよ。
革命を望まないのなら(おれは革命しか望んでない)、もっともっと細かく現状分析して、気分優先で、格差がどうたらとか言うのは止して、一個一個、できることからコツコツと、西川きよし、やってきゃ、やれなくとも、考えてきゃいーんじゃね?とかさ。
物事を単純に気分で言うな、っつの。格差がどうたら、って、社会の心配じゃなくて、それ、単に自分の不安な気持ちをゆってるだけじゃん。だったらいっそ「自分の話」をしろ。自分語りをこそしろ、っつの。まずは両親の仕事と年収から始めて、現在の自分の仕事と年収、独身か否か、その他その他。
そんでもって、貧乏人同士で、いっしょに住みゃー、経済的にはいろいろと有利なはずだけど、現実、そんなことはありえない。結婚以外は、共に生活、ってのはありえないのはなぜか?
それはまーセックスでつながってないと、人間、耐えられない、ってことだと思う。
性的なつながりがあれば、それでも我慢が出来ても、性的な(性交渉が必ずある、って意味合いじゃない)関係がない相手と生活を共にしても、もう、これは我慢の限界がすぐに来ちゃう。たぶんな。いまはそんな深く考えてなくて、ただ性的なものを共有しないと生活を共には出来ないという、テーマっちゅうか、そういう思いつきがあるきりなんであれだけど。
ルームシェアとかできんのはさ、若いやつに限る。若ければ、未来があるし、家は寝るだけでもいいし、体力はあるし、家の外に生活もセックスも持てるし、そもそも「生活」ってのがなくても済む。「若さ」ってのはなんつっても大きい。いろんな面で。このへんのルームシェアが可能なのは若いもんだけ、ってのも、もうちょいそれらしく理由を示したいが、いまはあんまし思いついてないので、これだけ。