國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

松本清張

「黒の奔流」(監督:渡辺祐介)を観る。
殆ど松本清張ものに見えず、70年代前半の松竹映画にしか見えない感じが好ましい。
好きなんだよな。このくらいの時代のやつ。なんつうかまだ全然おれなんか子供だったけど、
どこか空気を知ってるわけだし、それにこのへんの渡辺祐介、前田陽一森崎東なんかの
松竹映画ってTVで結構観てて、そういったどこか懐かしいような感じもあって、また格別。
で、この映画だと山崎努が弁護士なんだけど、ネクタイが終始緩んでる。
ネクタイの緩み、ってのもかつてはなかったもんだよな。映画じゃ。昔はもっとキッチリ。
さて渡辺祐介、「日本ゲリラ時代」ってのがすげえおもしろそう。
新宿出て来ますね。68年だし。
しかし、いいよなあ《フーテン共和国》って。緑魔子も欠かせない。