國家は私達から、乙女の夢まで、取上げてしまふのでせうか。

火垂るの墓

今度ドラマでやるが、おれ、あの話、世間と馴染めない、馴染もうとしない得手勝手な
兄ちゃんとその妹の話、後半、兄妹2人きりの世界になる、その不器用な2人だけの世界、
ダメな兄貴といたいけな妹、大人を恨むばかりの兄貴の不手際でよせばいいのに2人だけで
なんとか生きようとする、でもあの兄ちゃんじゃ結局ダメ、それやこれやがなんとも切ない
という風に接していて、「反戦」とかそういうのは殆どピンと来てはおらず、
まあ元々そういう話でもないのだろうし、野坂昭如の意図としては、
ただ「反戦」という2文字はキャッチコピーとして通りがよいのでなんとなし、
そんなイメージになっている、ってことで、みんなが実際にはどんな気持ちで
火垂るの墓」を観ているのかはまた知らない。
「反戦」、みたいな受取り方が一般的なのかしら。