若尾文子
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人間にはなんで心なんてものがあるのかなあ。
そんなもんなければ、ただ生きてるだけなのに。
今日は出かけず、Gyaoで「卍」を観た。
観たの、どうも初めてみたいだ。
大昔にTVでやってるの、通りすがりに見たか見ないかなんだと思う。
ともかくもちゃんと観たの、初めてと本日認識した。
原作はなんか昔読んだなあ。読んだのは憶えてても、印象とか感想は憶えてない。そんな感じ。
若尾文子はしかし、ちょっとない美しさで、他に似たタイプを知らない。
岸田今日子と若尾文子の組み合わせはしかしベストだな。
関西弁が素晴らしい。
関西の人が見てもぜんぜん合格なんじゃないかしら。
ものすごいネイティヴっぽい。
昔の映画のこととて、裸になると吹替えで、それがちぐはぐに感じられてしまい、
少し印象が損じるが、セリフの応酬からなにから、ほぼ完璧なつくりで、
これが同じ増村保造でも時代が下り、風俗が一気にカジュアル化してくると、60年代後半以降、
野暮ったい感じになってしまうのはスタジオシステムの崩壊というだけではなく、
文化風俗の輪郭が崩れ、階級も曖昧になってくるせいだろう。
(テキトーなこと言って、このへん誤魔化しているが、見て見ぬ振りをして欲しいところ。)
(でもなんとなく言いたいことは察してもらいたい。)
この映画に描かれているような心理の綾は昔は実感もなかったものだが、
いまは肉感的にも理解できるようになり、その点、おれも大人になった。
谷崎潤一郎って、ほんとヘンな話ばっかりだよなあ。
ヘンタイもいいとこ。
セックスというより、その人間関係が。
でもそういうのって、あるよなーとも思えて、普遍性もありますな。
当然すぎることを言ってるようにも思えるけど、まーいーじゃない。